コンディショニングのススメ
- くりはら みほ
- 2023年3月17日
- 読了時間: 5分
更新日:2023年4月18日
うちのフィットネスクラブにいらっしゃる会員さんはいろんなお体のお悩みをお持ちです。一番はダイエット目的、次に腰痛・膝痛を治したい。そしてだいたいの方は筋力不足を訴えます。筋肉さえ付けば悩みが解消できると多くの方が思っているのではないでしょうか?でも本当にそうでしょうか?ウェイトリフティングの選手のように筋肉ムキムキの人でも腰痛があったり、筋肉があっても脂肪も多く肥満気味の人結構いますよね?

「コンディショニング」という言葉はあまり聞き慣れないと思いますが、スポーツ競技でいい成績を残そうとする時には極めて大切で、筋トレや有酸素運動・ストレッチだけではなく、その他食事・生活環境・休息など総合的にバランスを取って行うものです。厚生労働省のe-ヘルスネットでは「運動競技において最高の能力を発揮出来るように精神面・肉体面・健康面などから状態を整えること。」とされています。
簡単に言うと「コンディション」は身体の調子、「コンディショニング」はコンディションをいい方向に向かわせたりそれを保つということです。コンディショニングは人によって全く違いますし、いいと思った方法でもやりすぎて余計悪化することがあったり・・・
コンディショニングは多岐にわたるので、今回はフィジカル・コンディショニングに焦点を当てます。運動をすることによって身体のコンディションを良くするということです。
運動をすればなんでもいいかということではなく、その人のお悩みの根本の原因を見つけ出し、運動によって改善のアプローチをします。
変形性膝関節症

例えば膝痛の場合。
たまに膝に痛みがあっても、しばらく動くと自然に治るのであまり気にならなかった方が、年々痛みがひどくなり階段の昇り降りや正座が出来なくなってやっと病院へ行くと、医者に「年だから仕方がない」と言われ痛み止めを処方されただけという話をよく聞きます。中高年になると膝が痛いという人が急に増えますが、その9割は変形性膝関節症という話も!

変形性膝関節症は女性に多く、もともと骨盤が広いので股関節の歪みが生じやすい上に女性ホルモンが急激に減少することにより筋肉が減り骨も弱くなることがより悪化させる原因になっているようです。
徐々にすり減っていってしまった、クッションの役割を果たしていた軟骨はもうもとに戻ることはなく、進行すると関節の内部に水(=分泌液)が溜まるなどで膝関節の変形が進行し、可動域が制限されていってしまいます。
さらに末期になると関節軟骨がほとんどなくなり、骨同士が直接ぶつかる激しい痛みで、歩くのも困難に!
予防・改善のために
だれでも好きで変形性膝関節症になってしまうわけではありません。ではどうすればいいのか?健康でいるためには、自分にとっての「調子が悪い原因が何なのか?」を知る必要があります。自分をよく観察し、痛みのある部分を治すだけでなく痛みが出ないための身体を作り上げるのです。
フィジカル・コンディショニングでは運動を行うための身体の基礎的な能力、例えば左右差、体幹が弱い、身体が硬すぎる(柔らかすぎる)、肥満などの痛みの原因を把握し改善していきます。
変形性膝関節症の場合は膝に負担をかけてしまっている肥満の改善。そして膝の負担を軽減するための周辺の筋力強化。また隣の関節(足首や股関節)の可動域が制限されると膝がねじれて負担がかかりやすいので、特に股関節まわりを柔軟にすることで結果的に膝関節の可動域を広げていきます。
今回は変形性膝関節症の方にもおすすめのヨガのポーズをご紹介します。
①杖のポーズ

座って行うポーズなので、膝に体重が全くかからず、痛みがある方でも大丈夫。
膝を守る太ももの前側の筋肉、そして体幹に効きます。
まず骨盤が立つように足を前に揃えて座りますが、背中が丸まりやすい方は、お尻の下にタオルなどを敷いてもOK。
息を吐きながらかかとを前に押し出し手は緩めを繰り返します。(30秒)
しっかりと骨盤を立てようとすることで自然にお腹にも力が入ります。また足首も柔らかく動かすことで、膝と隣り合う関節の可動域が広がり、膝への負担が減ってきます。
ただ座っているだけに見えますが、意外と効きますので是非試してみて下さい。
②椅子のポーズ

足は腰幅に開き、おしりを椅子に座るときのようにグーッと後に引いていきます。最初は手は腰に当てておこなっていただいてもいいし、膝に違和感や痛みがあれば曲げる角度を減らしても大丈夫です。
膝がつま先より前に出ない角度、腰がそらないように注意して下さい。
膝を守る太腿の筋肉、そして体幹の筋力強化だけでなく、足首や股関節の柔軟性も高まる、まさに筋トレの王様のようなポーズでおすすめです。
フィジカルトレーニングの他にも、目に見えない部分、内臓・重心・呼吸・自律神経等無意識のレベルの機能回復や調和も大変重要です。東洋医学的に体に現れるツボや、ツボの流れである経絡の異常を改善していくことも必要不可欠。気(生命エネルギー・自然治癒エネルギー)の不足を改善し流れを良くすること、ヨガなら呼吸と共に体を動かしていくことでその目には見えない部分にも効果があると言われています。
身体には血液、リンパ液、体液、気(生命エネルギー・自然治癒エネルギー)が循環しています。身体の歪みを正常にし、更に元気や気力、生命の源である気(生命エネルギー・自然治癒エネルギー)を整えることで改善のスピードが格段に良くなりますよ。
医者に行ってもただ歩けといわれるか、痛み止めを飲んで我慢している方、今からでも遅くはありません。コンディショニングの考え方を大切に、食事や運動など普段の生活から見直して自分の「身体の調子」を良い状態に維持し、心身共に豊かな生活を送りたいですね。
これからも思いつくままブログを更新していきますのでまた来て下さい。
つれづれなるままに・・・
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